「ダンスホール」や「ケセラセラ」で一気に“国民的バンド”の仲間入りを果たしたミセスグリーンアップル。
最近好きになった人ほど、
え、いったん活動休止してたの?なんで?
と気になっているはずです。
実はミセスは、2020年7月8日に「フェーズ1完結」とともに活動休止を発表しています。
その後、約1年8ヶ月の充電期間を経て、2022年3月に“フェーズ2”として再始動しました。
この記事では、
- 活動休止が発表されたタイミングと流れ
- 公式発表に書かれた“表向きの理由”
- ボーカル大森元貴さんが語った“本音の理由”
- Project-MGAやフェーズ制に込めた狙い
- 再始動後、フェーズ2〜フェーズ3へと続く動き
までを、ネット上の情報を整理しながら時系列でわかりやすくまとめていきます。
ミセスグリーンアップルの活動休止はいつ?

2020年7月8日:「フェーズ1完結」とともに活動休止発表
活動休止が公式に発表されたのは、2020年7月8日。
この日は、メジャーデビュー5周年を記念した初のベストアルバム『5』の発売日でもありました。
同日の夜、「Theater」のMV公開直後にオフィシャルサイトで
- フェーズ1完結の宣言
- 当面の間バンド活動を休止すること
が発表され、ファンの間に衝撃が走ります。
約1年8ヶ月の活動休止期間
その後、ミセスはバンドとしての活動をストップ。
メンバーの個人名義での表立った活動もほとんどなく、約1年8ヶ月ものあいだ“表舞台から姿を消す”形になりました。
当時は情報が少なく、
- 「このまま解散してしまうのでは?」
- 「戻ってきてくれるのか不安」
といった声がネット上にも多く見られました。
2022年3月18日:フェーズ2として活動再開
長い沈黙を破ったのが、2022年3月18日。
新曲「ニュー・マイ・ノーマル」の配信とMV公開とともに、
ミセスは“フェーズ2開幕”を宣言して活動を再開します。
このタイミングで、
- ドラムの山中綾華さん
- ベースの髙野清宗さん
の脱退も発表され、バンドは大森元貴さん・藤澤涼架さん・若井滉斗さんの3人体制へ。

2025年末:フェーズ2完結、2026年からフェーズ3へ
さらに最近では、2025年10月16日の生配信で、
- 2025年12月31日でフェーズ2を完結
- 2026年1月1日からフェーズ3開幕
という最新情報も発表されています。
ここで大事なのは、フェーズ2完結=活動休止ではないという点。
メンバーも体制もそのままに、フェーズ3へと“物語の章が切り替わる”イメージで続いていくことが明言されています。
公式発表から読み解く「フェーズ1完結」と活動休止の理由
まずは、2020年7月8日の公式アナウンスに書かれていた内容を整理してみます。
フェーズ1完結=これまでの活動にいったん区切りをつける
オフィシャルサイトの声明では、
- 「本日をもちましてフェーズ1完結を宣言します」
- 「当面の間、活動を休止します」
- 「それは同時に、新たなフェーズへ向かうことを意味します」
といった趣旨の文章が掲載されていました。
ここでポイントなのは、
- 単なる“疲れたので休みます”ではなく
- あくまで「フェーズ2に進むための区切り」としての休止だと説明されていることです。
Real Soundなどの音楽メディアも、
これまでのフェーズ1と、この先に展開するフェーズ2を明確に区切るために、バンド自らが意図的に打ったピリオド
と解釈しています。
事務所からの独立と、新体制づくり
公式文では同時に、
- 前所属事務所からの独立
- 新しい体制になること
も発表されました。
裏を返せば、
- これまでの制作環境・マネジメント体制を見直し
- 次のステージにふさわしい形に組み直す必要があった
ということでもあります。
人気バンドがここまで大きくなってくると、
- 契約の見直し
- 海外展開を見据えたパートナー選び
- ライブ・制作のスケール感
など、現場だけでどうにもならない“大人の事情”も増えていきます。
ミセスの場合は、それらを「フェーズ1」と「フェーズ2」の境目で一気に整理した、という見方がしやすいです。
Project-MGAの立ち上げ:世界規模での挑戦
活動休止の発表と同じタイミングで、新プロジェクト「Project-MGA」の存在も明かされました。
Project-MGAは、
- ユニバーサルミュージックグループとタッグを組み
- 「最高のエンタテインメントで世界中の人々にワクワクとドキドキを届ける」
というビジョンを掲げた、全世界規模のプロジェクトです。
つまり活動休止は、
いったんバンドを止めて、
体制をゼロから組み直し、
世界を視野に入れたプロジェクトとして再スタートするための準備期間
と捉えるのが、公式発表から読み取れる“表向きの理由”と言えます。
大森元貴が語った本音「限界でしたね」──心と体のリセットとしての活動休止
公式文だけを見ると、かなりビジネスライクな印象もありますが、
ボーカルの大森元貴さんは、テレビ番組などでより“人間的な理由”も語っています。
あるインタビューでは、活動休止に踏み切った理由について、
「限界でしたね。表現をする上で」
と率直に話し、
- 目の前の仕事は全力でやれていた
- でも、後ろを振り返った時に「これだけでいいのか?」という迷いがあった
- 一回立ち止まって、自分たちのスキルや人間力を高める必要があると感じた
といった趣旨の思いを明かしています。
フェーズ1の後半は、
- ヒット曲の連発
- 大型タイアップの増加
- ツアー・フェス出演のラッシュ
と、まさに“売れっ子バンドのフル稼働状態”。
そこにコロナ禍も重なり、精神的にも肉体的にも余裕を失っていったことが想像できます。
活動休止は、
- ただの「お休み」ではなく、音楽家として長く続けていくために、自分たちを守る決断でもあった
というのが、本人の言葉から伝わってきます。
多忙すぎたフェーズ1後半と、プレッシャーの積み重ね
フェーズ1の締めくくりとなった2018〜2020年ごろ、ミセスはまさに“加速し続けていた時期”でした。
- ドラマ・アニメ・CMなど大型タイアップ曲が次々とヒット
- ワンマンライブも会場規模がどんどん大きくなる
- メジャーデビュー5周年を迎え、ベストアルバム『5』をリリース
音楽メディアも「国民的バンドへの道を駆け上がっている」と評するほどで、
若いバンドとしては異例のスピード感でステージが大きくなっていきました。
一方で、
- 新曲制作
- ツアー準備
- メディア出演
が同時進行する日々の中で、
大森さんは「このままじゃ自分の表現の幅が広がらない」という危機感を抱えていたようです。
だからこそ、
一度すべてを止めて、
自分たちの音楽と向き合い直す時間を取る
という選択は、バンドとしてはとても勇気のいる一手ですが、
長い目で見れば“続けるためのブレーキ”だったとも言えます。
Project-MGAとフェーズ制に込められた狙い
活動休止と同時に立ち上がったProject-MGA。
その公式サイトには、こんなキーワードが並んでいます。
- 「世界中の人々にワクワクとドキドキを届ける」
- 「新しい仲間(CREW)とともに、より壮大な旅をしていく」
ここから見えてくるのは、ミセスが
- 「バンド+スタッフ」という枠を越えたチームとしての在り方
- 海外も含めた長期的なキャリア設計
を本気で考え始めたということです。
そのために、
- いったんフェーズ1を完結させ
- 体制を整え
- 新しい仲間を募り
という準備期間としての活動休止が必要だったわけです。
活動休止期間中、メンバーは何をしていたのか
詳細はあまり多く語られていませんが、インタビューなどから推測できるのは、
- それぞれがスキルアップやインプットに時間を使っていた
- 音楽だけでなく、人間としての幅を広げることを意識していた
ということです。
特に大森さんは、ソロとしてのクリエイティブにも意識を向け始め、
のちに発表されるソロ名義の楽曲や提供曲の土台づくりをしていたとも考えられます。
若井さんや藤澤さんも、
後のインタビューで活動休止中の苦しさと同時に、
「自分に向き合う時間になった」と振り返っています。
2022年、フェーズ2開幕と3人体制での再スタート
3人になった理由と「仲違いではない」という説明
2022年3月18日、ミセスはフェーズ2開幕とともに3人体制での再始動を発表しました。
ドラムの山中さんとベースの髙野さんはバンドを離れることになりますが、
音楽メディアやインタビューでは、
- バンド内の仲違いが原因ではなく、それぞれの人生やキャリアを尊重した上での決断
だと繰り返し説明されています。
残った3人は、
- サポートミュージシャン
- 映像やアートワークのクリエイター
- スタッフやファン=CREW
といった“拡張されたチーム”と共に音楽を作っていく方向性を明確にし、
フェーズ2をスタートさせました。
フェーズ2で一気に“国民的バンド”へ
フェーズ2では、
- 「ニュー・マイ・ノーマル」
- 「ダンスホール」
- 「ケセラセラ」
などのヒットが生まれ、ストリーミング累計100億回突破など前人未到の記録も達成。
活動休止中に温めてきたアイデアや、「もっと広い世界へ」という思いが、
一気に形になっていった期間だったと言えます。
「また活動休止?」と言われたフェーズ2完結とフェーズ3開幕
2025年10月16日、ミセスは公式YouTubeの生配信で、
- 2025年12月31日でフェーズ2完結
- 2026年1月1日からフェーズ3開幕
を発表しました。
一部のニュースサイトやSNSでは一瞬、
「また活動休止するの?」
とざわつきましたが、内容をよく見ると、
- メンバーは変わらず
- 活動を止めるわけではなく
- 物語の区切りとしてフェーズ2を“完結”させる
という発表です。
さらに、2026年夏には1ヶ月の長期休暇を予定していることも同時に公表。
これはフェーズ1のときのような“無期限活動休止”ではなく、
- 長く活動を続けていくために
- 意識的に「休む」時間も設けていく
という、ミセスなりの働き方改革とも言えるかもしれません。
ミセスの活動休止まとめ
改めて、ミセスグリーンアップルの活動休止の理由を整理すると、
- 公式的な理由
- フェーズ1を完結させ、フェーズ2へ進むための区切り
- 事務所からの独立、新体制づくり
- Project-MGA立ち上げによる世界規模の展開準備
- 大森元貴さんが語った本音の理由
- 表現の面で「限界」を感じていた
- 自分たちのスキルや人間力を高めるため、一度立ち止まる必要があった
という、ビジネス面と精神面の両方が重なった決断だったことがわかります。
その結果、
- 約1年8ヶ月の活動休止を経てフェーズ2が開幕
- 3人体制となり、さらにスケールの大きいバンドへ進化
- 2025年末にはフェーズ2を完結させ、2026年からフェーズ3へ
と、物語は今も続いています。
「活動休止」という言葉だけを聞くとネガティブに感じてしまいますが、
ミセスの場合はむしろ、
長くバンドを続けるために、
自分たちと向き合い直す時間をあえて取った
という、前向きなピリオドだったと言えるのではないでしょうか。
フェーズ3ではどんな音楽と景色を見せてくれるのか。
“あの活動休止”を知っているからこそ、これからの一歩一歩が、さらに楽しみになります。
